つまみ細工布講座(つまみ細工を初めて作る方へ)

つまみ細工は正方形の生地を折ってつまんで花びら1枚を作りそれを合わせてお花などを作ります。
糊やボンドとピンセットを用意すれば簡単に可愛い作品が作れて、糸も針も使わないので、お子様から年配の方まで楽しめる大変人気の高い手芸です。 色々な形・大きさのつまみ細工が楽しめます 特に、ちりめん生地はつまみ細工用生地として相性が良く、つまみ細工として生地に張りがあって作りやすいため、市場にも沢山つまみ細工用ちりめん生地が出回っています。 最近では和風だけではなく洋風のテイストを取り入れた新しいデザインも増えてきており、とっても華やかな作品が出来上がります。

和一ではつまみ細工を初めて作る方へ簡単なアドバイスのページを設けました。ご一読いただき作品作りの参考にしてみてください。
京都ちりめん友禅 和一 スタッフ


■生地の選び方(レーヨン100%ちりめん)
つまみ細工によく使われる「ちりめん」は二種類ございます。 一つは「しぼ」が細かく厚みが薄い「一越ちりめん」、もう一つは厚みのある「二越ちりめん」です。 糸の太さや織り方が違い少し風合いが異なります。
一越ちりめんと二越ちりめんの違いをつまみ細工で比較

「二越ちりめん」を使ってつまみ細工を作る事はもちろん可能ですが、生地の厚みやカットした所が毛羽だってくるので少し慣れてからでないと難しいと思います。 一方で、伝統的な正絹生地や薄手の生地を使った場合も生地が柔らかすぎたり、糊が付きにくかったりして難しい場合がございます。

初心者の方は、「一越ちりめん」から始めてみて下さい。生地が薄い(しぼが小さい)のでつまむ時に折目が付きやすいのと、糊やボンドの吸い込みもよく、張りがあってつまみ細工を作るのに適しています。
無地や柄を使ったつまみ細工

柄については、お好きな色・柄を選んでもらうのが一番ですが、基本は同色の生地でお花をつくってみるのがおすすめです。 無地やぼかし柄を選ぶと、簡単にきれいなつまみ細工を作ることが可能です。


■一越ちりめんと二越ちりめん(鬼ちりめん)の違いについて
ちりめん生地の表面を比較してみましょう。 素材は同じレーヨン100%ですが、和一の生地は一越ちりめんのほうが細い糸を使用しているため、「しぼ(表面のデコボコ)」が小さいことがわかります。
一方、二越ちりめん生地はシボが大きく表面に光沢があるのが特徴です。 二越・鬼ちりめんと一越ちりめんの拡大写真の比較


■つまみ細工のカットサイズ
市販のつまみ細工の生地のカットサイズは、およそ2〜3.5cm角など様々なサイズがございます。 初心者の方は3.5cm角のつまみ細工からお試しいただくと良いかもしれません。3.5cm角のサイズに慣れたらいろいろとサイズを変えて挑戦してみましょう♪
※カットサイズが0.5cm小さくなっただけでも、摘まむのがずいぶん難しくなります。

ちりめん生地をカットするなら簡単に切りやすいロータリーカッターをお使いください。つまみ細工作りで生地をカットするにはとても役に立ちます。 つまみ細工に便利なロータリーカッターと定規


★ちりめん以外の生地
つまみ細工を沢山作っていると、どうしても他の生地でもつまんでみたくなりますね♪ 昔から使われてきた伝統のつまみ細工は正絹や羽二重などを使いますが、レーヨンちりめんよりもさらに正絹は高級な生地となります。

綿ローン
和一では、ちりめん以外の生地として手軽にお試しいただけるように、少しですが綿ローンのつまみ細工用カット済み生地を販売しております。(在庫限り) この生地は、生地が透けるほど薄い素材で、綿ローン生地は以前からつまみ細工に使われている方も多く、ちりめんには無い繊細な風合いのつまみ細工ができます。
綿ローン つまみ細工 綿ローン生地は統一価格なので、大きさと色で自由に選んでください。
欲しいサイズが無ければ大きめのサイズを選んでご自身でカットするのも一つの手です。 生地が薄すぎて一越よりカットしにくい思います。カットする時は良く切れるハサミ・ロータリーカッターなどをお使いください。
綿ローンの生地はこちら↓↓↓ 綿ローン


■つまみ細工の基本の道具
つまみ細工用の生地が手に入ったら、最低ピンセットとボンド、爪楊枝は用意しましょう。

■ピンセット
指で摘まんでもできますが、必要になってくるのはピンセットです。
専用のピンセットをご購入いただくのが一番良いのですが、一越ちりめんを使って作る初心者の方は、まずは一般的なピンセットでお試しください。(100均のピンセットもOK!) 新しくピンセットを買うならホビー・クラフト用に使えるピンセットをご購入ください。(数千円もあれば使いやすいものが手に入ります♪)つまみ細工をする場合はピンセットを閉じた時に先がくっつけばOK。

ご購入の際は先がまっすぐになっていて、滑り止めがついていない側面がギザギザになっていないタイプを選びましょう。

筆者は100均のピンセットを使っていましたが、数千円くらいの大きめのピンセットも購入し試してみました。もう100均のピンセットには戻れないくらい使い心地がよくずっと使っています。

摘まんだ状態が難しいなら、逆勝手のつまみ細工用のピンセットなども販売されています。

もっと薄い生地や正絹などを扱う場合は、綺麗に作りやすい専用のピンセットをご購入ください。 つまみ細工に使うピンセット
爪楊枝はボンドを付ける時に使いますが、爪楊枝の代わりに目打ちがあればそちらを使ってみてください。目打ちなら持ちやすく乾燥してもボンドが簡単に剥がせるので便利です。

■ボンドと糊
つまみ細工に使う糊やボンド

基本的に、ボンドは「水性形接着剤(いわゆる木工ボンド、特に速乾タイプがお薦め!)」、糊は「でんぷん糊」です。

つまみ細工を作る時は最終的にボンドや糊を使い分けるのが一番ですが、はじめは手軽に始める事が出来るボンドを使ってみましょう。 ※ボンドは乾く時間が早く作業性が良いです。

つまみ細工の形にもよりますが、作業性をイメージでお伝えすると、 一つのつまみ細工を作り上げるのにボンドを使っての作業は30分、糊は1時間以上かかります。 糊を染み込ませるのに時間掛かる為です。
※初心者の方やお子様が初めて作る場合はボンドを使ってつまみ細工を作ってみてください。

※補足※
つまみ細工に使う「でんぷん糊」ですが、主成分はトウモロコシやタピオカから出来ています。 成分によってそれぞれ特徴があるようですが、初めての方はどちらが良いとかは特にございませんので、 さほどこだわらなくても大丈夫です。

■木工ボンド購入の際の注意点
ご購入の際は、つまみ細工用なら普段使いの小さな容器がお薦めです。

詰め替え用に購入される場合は1〜2年間くらいで使いきれる量を購入してください。

ボンド・接着剤は時間が経つと、開封しなくても硬化・分離します。 有効期限は一般的に製造年月日から未開封で1〜2年です。市販のものは容器側面や底に製造日が印字されています。
購入して年数が経つと多少ボンドにも変化が出てきます。 使い切るまでに粘度が増したり、ボンドの塊が出来たりします。古いボンドも使えなくはないですが、新しいボンドの方が作業がし易いと思います。個人でご使用される場合は適度な量をお求めください。 つまみ細工に使う糊やボンド

■木工ボンド詰め替えの際の注意点
木工ボンドを詰め替える場合は、容器についた古いボンドを洗い流し完全に乾かしてから新しいボンドを詰め替えてください。古いボンドが混ざるとボンドが硬くなる可能性がございます。(ボンドを足しても使えなくなることはございませんが、洗う方が良いです。)

■つまみ細工を作ってみよう!
基本のつまみ細工 レシピ 丸つまみ 初心者に向けに作り方をご紹介

基本のつまみ細工 レシピ 剣つまみ レシピ 初心者に向けに作り方をご紹介


実際に一越ちりめん・二越ちりめんの生地で、つまみ細工を作って比較してみましょう。
どちらも個性のある風合いに仕上がりました。一越ちりめんは生地が薄いぶんしなやかで柔らかな印象、二越ちりめん(鬼ちり)生地はしっかりした生地のため光沢のある豪華な印象の作品ができました。

一越ちりめん生地-----薄くしなやかな風合い
一越ちりめんで作った「つまみ細工」

二越ちりめん(鬼ちり)生地----ぽってりとしっかりした風合い
二越ちりめんで作った「つまみ細工」


■総合評価
生地の種類の比較表


■つまみ細工のお花の花芯
つまみ細工の花芯は通常、市販のビーズやペップ・座金で作りますが、不要になった洋服のボタンやアクセサリー、カボション等を使っても花芯にお使いいただけます。 ボンドでパーツを組み合わせて作っても豪華な花芯が出来上がります。
つまみ細工のパーツをボタンなどで代用
組み合わせ次第で市販品よりも素敵に仕上がる場合もあるので要らなくなったボタンやアクセサリーを集めてつまみ細工に使ってみて下さい。


■作品を作ったスタッフの感想
一般的につまみ細工には一越ちりめんが良いとされていますが、つまむ作業に慣れてきた方ではあれば二越ちりめん生地でも十分に楽しめます。 生地の持つ特徴や風合いを知れば、自分に合ったより素敵な作品が楽しめるのではないでしょうか。

筆者はじめは木工ボンド一択でした。それでも十分につまみ細工を作ることが可能です。 ある程度つまみ細工が作れるようになった頃、糊で初めてチャレンジしてみました。しかし作り方が全く違い慣れるまで一苦労。

ボンドか糊かでつまみ細工の作業工程は変わってきます。 例えば、ボンドは早く固定できますが修正が難しく生地に一度糊がついたら白くなって取れません。 糊は時間がかかりますが糊が乾くまで修正が楽で繊細なつまみ細工も可能です。 ボンドと糊の両方を使い分けるのが一番良い方法でした。

最終的につまみ細工を作る場合はボンドと糊の二刀流を目指して作ってみて下さい。つまみ細工の楽しさが広がります♪



■つまみ細工のカット生地・パーツなどはこちら
つまみ細工材料 パーツ
和一の「つまみ細工専用」の材料は色や数が少な目です。必要な道具や材料を全て販売している訳ではございませんが、縮緬生地専門店として沢山の縮緬生地を取り扱っております。 つまみ細工に特化した生地もございますので下記も覗いてみて下さいね!


■一越無地のカットクロス
一越ちりめん無地のカットクロス 色数に限りがございますが、少量からご自分でお好きなサイズにカットして楽しめます♪


■つまみ細工に最適!一越ちりめんの反物カットはこちら
一越HGシリーズのカット販売

一越友禅のカット販売

一越BTシリーズのカット販売

一越Wシリーズのカット販売 一越Wシリーズはつまみ細工に適した柄が沢山揃っています。
一越ちりめん金銀のカット販売

一越ちりめん無地のカット販売



■つまみ細工作品
基本のつまみ細工に慣れてきたら、色々なつまみ細工に挑戦してみましょう。 つまみ細工のコサージュ 庚申バラ ビーズやペップ、リボンやチュールなどを使ってあなただけのオリジナルコサージュを作ってみませんか? つまみ細工の薔薇のコサージュ 庚申バラや玉バラ、袋つまみやひだつまみなど、つまみ方を変えてもいろいろな作品ができます。 色々な「つまみ細工の花」


■お花だけではないんです!つまみ細工作品
お花以外の「蝶々のつまみ細工」 チューリップ、てんとう虫、クローバーなどのつまみ細工 てんとう虫や蝶々など動物もつまみ細工で表現できます。 リアルな多肉植物のつまみ細工 多肉植物だって、丸つまみや剣つまみで、作れます。 木材などに貼り付けたカワセミやカタツムリなどの「つまみ細工」 カワセミだってつまみ細工で作れますよ。本物の木などにくっつけても面白いですね!



■新しいつまみ方「ねじりつまみ」レシピ大公開!!
新しいつまみ方「ねじりつまみ」のご紹介♪
いつもの丸つまみではなく、ねじって作るつまみ細工です。 基本の椿の「ねじりつまみ」 6枚の花びらで、基本の「ねじりつまみ」の椿や、 二重に重ねたり枚数を変えて作った「ねじりつまみ」 花びらを二重に重ねて作ったり、5枚の花びらを使ったり、 バリエーションが広がります♪ ねじりつまみ つまみ細工 三重 ねじり

「ねじりつまみ」のレシピはこちらから


ねじりつまみが作れる生地をセレクト↓↓↓

「ねじりつまみ」に使える生地のセレクト



■和一公式ブログ
和一公式ブログにもいろいろとつまみ細工の事や役に立つ情報を掲載しております。


旧ブログはこちらから↓
和一公式ブログ
ぜひ、一度ご覧になってください。

【和一ブログ 抜粋】別ページが開きます。

・つまみ細工のペップに使えるガラス粒

・創作つまみで★朝顔★作ってみませんか?

・つまみ細工に便利なボンド入れ

・つまみ細工生地を着色してみよう♪

・コスモスのつまみ細工

・古布・正絹はぎれのつまみ細工

・つまみ細工「ひだ寄せつまみ」に挑戦!!

・多肉植物のつまみ細工♪

・★つまみ細工じゃない★創作つまみ♪

・★つまみ細工の飾り方

・つまみ細工に意外と便利なアレ!

・つまみ細工の接着(のり)について

・メタリック紐のご紹介♪

・一越ちりめんの見分け方

■和一Instagram
和一公式Instagramもつまみ細工の作品やお薦めの生地など掲載しております。

こちらも覗いてみてくださいね♪

番外編

■落ち葉のつまみ細工
公園で綺麗な葉っぱを見かけたら、落ち葉を集めてつまみ細工にしてみましょう♪ 落ち葉で作った「つまみ細工の薔薇」
こちらは、材料無料です。コツは柔らかい生の綺麗な色の落ち葉を使います。期間限定、秋しか作れないつまみ細工ですね。お試しあれ!(長時間綺麗な状態を保つ事はできません。)
★ご注意 乾燥するとシワシワになります。